お笑い芸人のMBTI分析①:ダウンタウン松本人志(1/23追記)

 たまには塾講師から離れましょう。私はお笑いも好きなのでMBTIにハマってからは「この芸人のタイプは何だろう」と考えながら番組を見たりしています。

 ハマってまだ3か月なので、分析の精度はあまり高くないかもしれませが、芸風がしっかりしている芸人であれば日ごろ接している生徒たちよりも手がかりが多い気がします。あいつら自分の感情隠したりしますからね。

1.松本人志⇒ISTP

 よくINTJ説がささやかれますが、確信を持って言えますが絶対ないです。

 よく「天才的なボケ」と言われますが、彼の笑いの根本は身近な出来事をよく観察することから始まります。全くもって突拍子もないことを言うのはむしろ苦手な部類に入ると思います。どちらかというと、水曜日のダウンタウンダウンタウンDXでも、VTRやゲストのトークからおかしな点を拾い上げて矛盾点を突き付けたり、数分前にトークで実際にあったことを利用した天丼で笑いを生むのを得意としています。

 Niっぽくゲストや情報の特徴をまとめ上げて抽象的な例えや言い回しをすることでボケるのもよく見ますね。これはたまに爆発的に受けますが、よく見るとそういうタイプのボケは結構滑ってます。そして、たまに失言として炎上しています。最近だと指原へのイジリで派手に燃えてましたね。本人としては指原が枕営業をしているなんて全く思っていない(多分)けどしてそうな雰囲気がなくはないので言ったのだと思います。これはSeの管轄から離れたボケですが、結果として死ぬほど叩かれて指原にフォローされていました。

 Ni的なボケでウケるのが好きなんでしょうけど不安定なんだと思います。基本的にはSeで情報を拾ってTiで矛盾点を探すというパターンが王道です。さらに「遺書」などで独自の理論を絶対的なものとして自信満々に語る姿には激しくTiを感じます。「世間でどうか知らんけど絶対こうやし」という考え方は同じTi使いとしてとても親近感がわきますね。

 また、彼のこれまでの挙動からTe的な要素を1ミリも感じないです。ごっつええ感じの終わり方、映画がこけた時のテコ入れの下手くそっぷり、先輩への激しい好き嫌い、ライブでの客への対応と、特に若いころはTeの欠片もありません。本当にTeがメインジャッジ機能であれば、なりふり構わず行動して売れるのにそこまで時間はかかってなかったと思います。誰もが実力を認めていたにもかかわらずなかなか仕事が来ないことを、現会長の大崎と日々愚痴ってたのは有名な話です。

 企画力が高いことをNiにより説明しようとすることもありますが、松本の特に最近の企画のベースにあるものは基本的に「笑いたいのに笑えない」という状況で、手を変え品を変えというほどのバリエーションではありません。サイレント図書館からずっとそうです。まっちゃんねるでも結局ドキュメンタルのスピンオフが柱となっています。企画には当然N的要素は必要ですが、どちらかというとSeによりこの状況の面白さに気付き、Niでパッケージに仕上げていく流れでしょう。そもそもNi主導であれば映画の突拍子もない設定をもっとうまくまとめられるはずです。

 とはいえNiが普通のISTPと比べ物にならないほど発達しているのは間違いないと思います。企画会議では煮詰まったら松本のひらめき待ちの時間になるらしいですから、やっぱり普通ではないです。テレビ番組くらいならお手の物なのでしょう。

 INTJの代替機能であるFiを感じないこともないですが、それよりもFeへの執着をよく目にします。映画がこけた時の、あれだけバカにしていたさんまやたけしへの媚びっぷりとラジオでのイキりっぷりにはFiの「よそはよそ、うちはうち」の精神を全く感じません。それよりもFeグリップと見るのが自然でしょう。いつも周りの顔色を気にせずやって成功してきたから、上手くいかない時にどうやって周りの協力を得たらいいのかわからないのです。これは映画以外でもよく見ます。ワイドナショーの降板もこれに近いかもしれません。

 その一方で、50代になったころから若手へエールを送ることが増え、福岡の番組では番組があまりにもつまらなくなりそうなことを察して自らタイキックを受けています。水曜日のダウンタウンではよくイジられてうれしそうにしていますよね。M1で味を占めたニューヨーク屋敷から事あるたびに突っかかられてますが、気にするそぶりは見せません。昔は少しデリカシーのないことを言った東野にすぐブチギレてました。これはFeの発達と捉えて矛盾しないのではないかと思います。

 伝説の一日で浜田に言われてましたが、今の松本は頼まれたら断らないそうです。後輩が不祥事や体調不良で休んだらノーギャラで代役を務めたり、昔だったら考えられないことです。どう考えてもFeが急速に伸びてきているのだと思います。

 こういうわけで、松本人志の性格は「すべてのスペックに優れたISTP」という一言ですべて説明がつくのではないかと思います。そもそもINTJが台本なしでコントや漫才をするわけがないのですが、表面的な観察だけでMBTI診断をするとうまくいかないものですね。

 最近では「酒のつまみになる話」でINTJ芸人筆頭であるかまいたち山内と言い合いをしていましたが、それぞれの特徴が出ていて面白かったです。あくまで客観的な設定から生み出される山内の主張にあの手この手で反論するところがとてもTi的でした。やっぱりINTJではないですね。

 

 ChatGPTのように1.とか書きましたが、僕はChatGPTじゃないので2000字書いて疲れましたのでいったん終わります。ただ書いてて面白かったので明日も芸人のMBTIについて考察していきたいと思います。

 ちなみにめちゃくちゃ悪口言っているところもありますが、僕は大ファンです。出典の細かさを見ればわかってくれると思います。

 

<追記2024.1.23>

 大変なことになっちゃいましたね……もしかしたらもう二度と見れないかと思うととても悲しいですが、既に収録された分が普通に放送されている点を見ると、大人の事情でテレビに出られないというかただただ本人が意地を張っているだけな気がします。

 実際文春報道後の松本の振る舞いは見るに堪えないもので、あんな立ち回りしちゃうと恥ずかしくてしばらく表には出てこれないでしょう。「優しくておもしろくて頭が切れるおっさん」というイメージを持つ20代以下の方々はさぞがっかりしただろうと思います。

 これはMBTI的なもので言うとまあFeの暴走だと思います。ごっつが放送延期になったときも映画がボロクソに叩かれた時もドキュメンタルがコメントで叩かれた時もそうですが、松本は他者からの批判を過剰に受け取り、周りの声に一切耳を貸さなくなる傾向があります。

 それでも、吉本を傾かせるほど映画で失敗してこれ以上にない挫折を経験したり、芸人界隈で神のように持ち上げられ松本自身もそれに応えることで人に尽くす喜びを知ったりして、上手に周りと調和する方法を模索してきました。その結果、後輩から変ないじられ方をしても笑って流せる「優しいおっさん」としてモデルチェンジすることが出来たのだと思います。

 こうして上手い事Feとの付き合い方を学んできたかのように見えたのですが……劣性機能は所詮劣性機能であるようです。昔だったら絶対に許さなかったイジラレを強要するになったのも、本人がキャパシティを頑張って広げてきたからであって、本質的にはイジラレをおいしいと思える人間にはなれなかったのでしょう。

 私は浜田の事はESTJだと思っているのですが、浜田はTeを持つ以上「いじられた方がおいしい」と感じるときはそれに従って行動します。一方、松本はTi優性なので「おれはちゃうと思うし、おいしいとか知らんし」となるのかもしれません。行動の原動力はFeの暴走ですが、それをTiで合理化してしまうのです。客観的に見ると激ダサなのですが理屈をこねてそれを認めようとしません。

 今の松本を1年前の松本が見たら確実に「否定できない部分は認めていじられた方がいいと思うんですよ、30年前無茶苦茶やってた人間が今になって事実無根なんて誰も信じないじゃないですか」と言うはずですが……自分事となるとなかなかうまく行きませんね。