MBTIを実践で活用するには16personalitiesを当てにせずにNとSを見分ける方法を見つけることが一番大事

 16personalities相変わらず若年層に流行っているのですが、元々16personalitiesの診断は公式が怒るほど簡素ですので普通にミスタイプが起こります。

 どう見てもSだろうと思う人がNになったり、逆にどう見てもNだろうと思う人がSだったりするようです。前も書きましたが、個人的にはNとSの区分がMBTIを活用する上で何より大事だと思っているのでこれは困ります。

fakesam.hatenablog.com

 私は塾講師業務の補助になるようにMBTIを活用していますが、NとSの区分については間違えるとまずいのであまり他の診断は頼らずに自己流で見分けています。今回はその方法を紹介するのでもしよければ参考にしてください

 

16personalitiesにおけるN(直観)とS(感覚)の定義とその不十分な点

 なぜこういったタイプミスが起こるのでしょうか?16personalitiesの設問のうち、NとSに関係しそうなものは主に以下の通りです

・様々な面白そうな事柄について探究するために、多くの空き時間を費やす
・クリエイティブな作品の色々な解釈や分析の仕方についての議論には興味がない。
・結末を自由に解釈できる本や映画が好き。
・死後について、以前からずっと興味がある。
・人生の意味や人間が存在する理由について考えることはほとんどない。
・抽象的な哲学的問題についてじっくり考えるのは時間の無駄だと思う。
 ここらへんの設問がNとSに関係していそうです。他にももう少しありましたが、あまりコピーしすぎると怒られそうなので一部抜粋して記載しています。

 さて、こう並べて見るとある程度思想が見えてきます。ここから16personalitiesがNとSを以下のように考えているとまとめられるかもしれません。

 N:答えの存在しない事象に対して考えるのが好きな人

 S :明確な答えが存在しない事象に時間を費やしたくない人

 こんな感じですかね?

 まあNとSの傾向として全くもって誤っているわけではないとは思いますし、tiktokなどで流行ってる簡易的なMBTI分析のステレオタイプにしっかり当てはまっているものだと思います。

 ただ、NとSってもっと無意識的な部分から分化しているようなものじゃないかと思うんです。16personalitiesでいうNとSの区分では、あくまで意識的な部分にのみフォーカスが当てられています。

 これだと、心理的な分析ではなくただの好き嫌い診断になってしまうと思います。当たり前の話ですが、抽象的な話を時間の無駄だと考えるN型もいるだろうし、スピリチュアルにハマるS型もいるでしょう。

 本当にMBTIを実務に活用する上で考えたいのは、こういう本人の意識的な傾向ではなく本人の意識外の思考活動です。他人の信頼を勝ち取るには無意識的な部分に働きかけるコミュニケーションが最も大事だと思うのです。

偉そうに言ってるけどお前はどうしてんだよ

 認識と言語の関係性にヒントがあるのではないかと思っています。

 とにかく、N型は言語化に対しては見切り発車という印象があります。本音のところでは自分のイメージが相手に伝わるかはあまり考慮していません。また、僕もそうですがそういうコミュニケーションを心地よいと感じる傾向があるように思います。INFPやINFJ、INTJは言語化に慎重ですが、これは言語化が苦手という訳ではなくて、あまりイメージ先行で相手を置き去りにしないように気を付けているだけです。一方ENTP、INTP、ENFPはそれをそのまま饒舌に話して相手を置き去りにする傾向があります。

 N型の中でもこのように表出のされ方こそ異なりますが、要するにN型は言語に先行する形で頭の中でどんどんイメージが形成されていくのです。N型と仲良くなるためにはその「言語化されていない部分」について一緒に考えてあげることが大切なのです。

 一方で、S型についてはすでに「明瞭に」言語化されたものを重視する傾向があります。S型の説明としてよく「過去もしくは現在にまさに存在する概念や現象を重視する」とよく言われますが、これを僕は「完全文で説明できることから優先的に認識している」と解釈しています。つまり「XXがYYをZZにVVした」、あるいは「XXがCCである」という形で、きれいなセンテンスで表すことが出来る情報を好むと考えています。すなわち、S型は言語化しやすい情報から優先的にキャッチしていくという事です。

 ですから、言語化に苦労する情報をS型の人たちはあまり重要視しません。そういう情報を周りのN型がこねくり回したとしても、S型の人たちは困ってしまうでしょう。

 このように、N型とS型は無意識的に別の判断基準により情報を選別していますから、意識的なフィールドにのみ焦点を当てた16personalitiesだけでは明らかに限界があるのです。ここでは、僕が日頃活用している分析を自分の言語化のついでに紹介していきます。

 1.雑な言語化でもどんどん伝えてくる場合はN型、そうじゃなければS型

 特に10代のN型の場合、コミュニケーションは「行方はボールに聞いてくれ」という感じです。これもN型的な伝え方で申し訳ないのですが、N型は自分の言語化が雑でもどんどん相手にぶつける傾向があります。こちらを信用してくれている場合はその傾向がさらに強まるでしょう。聞いていて眩暈がすることもありますが、彼らの中ではそれなりに確信を持っているし、翌々ひも解いてみるとそれなりに戦略的だったりします。

 もちろんS型(特にSP型)も不十分な言語化で相談を持ち掛けてくることもありますが、彼らの場合は大抵の場合本当に戦略が立っていません。こちらから問いかけても「よくわからない」で本当に終わらせてしまう場合はS型と思っていいでしょう。

 もちろん「だからN型が賢くてS型は賢くない」という訳ではありません!N型は相談する前からある程度自分の中で決めてきている以上間違った戦略でも頑固になるし、S型は実際に相手のアドバイスを聞く余地を残しているからです。

 2.理解しがたい趣向を持っているのがN型、どこまで行っても普遍的な趣向なのがS型

 これは多少議論が分かれるところかもしれません……ここは僕が10代を主に扱っているということに免じて笑って流してください。ただ、少なくとも僕の実践においてはこの論点はSとNを見分けるうえでかなり強力だと思います。

 N型は10代でも大人でも多少なりとも少しズレています。例えば僕は地方の塾で勤務していますが、N型の生徒はよく受験で上京するついでにトー横を見に行きたいと言っています笑。ちなみに僕は受験のついでに信濃町の見学に行きました。そうでなくても、N型の生徒はしっかりしているように見えたとしてもどこか型破りな情熱を抱えています。コミュニケーションの過程でそういう傾向が見えたらN型と思っていいでしょう。

 もちろんS型の生徒でも意外な趣味や趣向を持っていることも少なくありません。ですが、それはあくまでも「我々がその生徒から見える範囲で意外」なのであって、一般的な高校生や10代からすればまっとうな範囲に収まることがほとんどです。N型の「意外」は、NT型は悪趣味だったり、NF型は本当に他人からは理解できない点に関心を抱いていることがほとんどです。彼らの場合、特に特別な個人的な経験があるわけでもなく、それを本当に何となく好きなケースがほとんどです。想像力が暴走しがちなN型にありがちだと言えるでしょう。

 3.周りの人間の分析が好き

 特にSFJなんかも他人を気にするとは思いますが、N型の場合は特に相手の心理分析まで手を伸ばします。「あの人がこういう行動をとっていたから多分こう考えていた」と一歩先のところまでコミットしていればN型と考えていいです。必ずしもそれが正しいわけではないでしょうが、間違いなくN型は分析したがりです。塾に来るENFPなんかは基本社交的なので交友関係を広げるのは良いですが、これで周りにある事ない事を言って波紋を呼んで勝手に気まずくなったりしています。

 まとめ

 結果大きく分けてこの3点となりました。偉そうに言いましたが相当ざっくりになりましたね笑。ともかく2点以上当てはまっていればN型の可能性が非常に高いと言っていいでしょう。

 繰り返しますが、N型とS型では情報に着ける優先順位が異なります。それはすなわち、大事にしている価値観の違いを意味します。であれば、言葉の掛け方次第で一見気難しい相手でも信頼を築けるかもしれないし、逆に接しやすそうな相手でも価値観にそぐわない言葉をかけてしまえば信頼を失ってしまう事に繋がるのです。

 人間の感情を熟知したスーパーマンならともかく、僕のようなMBTIを活用しようと心に決めざるを得ない感情弱者では、こういったボタンの掛け違えが致命傷になりかねません。現状、タイプが同じであるN型ならともかくS型についてはかなり慎重に取り扱って何とか均衡を保っている状況です。

 これはあくまで主に10代を相手にしている僕の手法ではありますが、MBTI界隈ではよくN型とS型の断絶は非常に大きいと言われます。僕の場合は生徒に対してはもちろんですが、アルバイト講師に対しても慎重にN型とS型を見極めて取り扱っています。N型とS型では重視している情報が違う以上、こちらからの問いかけや働きかけを相手に応じて変えなければ重要な洞察を共有してくれないのです。僕はこれに気付いてから講師とのコミュニケーションがとても楽になりました。いうまでもありませんが、どちらの情報も等しく重要です。こちら側が情報を上手に引き出し、上手に解釈することが腕の見せ所なのです。

 MBTI公式には怒られるかもしれませんが、MBTIを単なる心理テストではなく実践で使ってもらうためには、利用者が「うまくいったぞ!」と感じる経験を増やしていかなければならないでしょう。少なくとも僕はここを徹底することによって手ごたえを感じています。こんなブログ誰も見ていないでしょうが、少しでも多くの人にMBTIを活用した結果実践でうまく行ったと感じてもらえたら幸いだと思います。NとSを見極めてさえしまえば何とかなるぞ!と声を大にして言いたいです。

ISTJ受験生の性格傾向・勉強法・志望校設定

 ISTJの受験生はもしかしたら16タイプ中最も個人のスペックによって受験勉強の成果に差が生まれるタイプかもしれません。

 もちろんどのタイプでも基本そうですし、ISTJは比較的人口が多いこともあってそう見えているのかもしれません。しかしそれにしても、このタイプは特に共通テスト対策においてはその結果がこれまでの勉強経験に左右されてしまうのではないかと感じています。

 今回は勉強が得意な生徒とそうでない生徒(これまで努力量でなんとかしてきた生徒を含む)に分けて考えていこうと思います。

 性格の特徴

 内向感覚Si-外向思考Teの組み合わせによりどの生徒も言われたことを取り入れようと努力してくれます。

 教える側としてそれはとても喜ばしい事なのですが、あくまで他人からのアドバイスである以上「完全なオーダーメイドの指導」というものは実現不可能です。なぜなら最も効率の良い勉強法は、本人の思考力、性格、好み、これまでの勉強経験など、究極的には本人しか知り得ない情報を基に編み出すしかないからです。

 もちろんこちらとしては本人からそういった情報を聞き出しながら、そして不十分な部分については推測や一般論を交えながら適切な指導法を考えていくのですが、やはり「100%オーダーメイド」は原理的にあり得ないでしょう。ISTJに限らず、塾講師はそういった制約のもとに生徒を導いていかねばなりません。

 それでも生徒が直観タイプであれば、求められれば言語化が不十分でも本人のイメージをアウトプットすることもできるでしょう。しかし、ISTJは感覚型なのでふわっとした言葉を嫌います。嫌うというか、そのレベルの言語化であれば「よく分からない」となってしまうのです。そのイメージが地に足がついていない限りアウトプットすべきではないと無意識に判断してしまうのでしょう。

 「勉強が得意」でこれまでやってきた人

 その点ある程度勉強経験が豊富なISTJであればさほどデメリットになりません。これまでの学習経験により言語化能力を一定以上鍛えてきたからです。またそういう生徒は、「自分のイメージがおぼろげでも何だかんだ伝えられる」という自信もあるでしょうから、「よくわからない」と感じていることに対しても考える手がかりがある限り前向きです。

 「相手に失礼のない限りで、これまで教わったことを踏まえながら、可能な限り平易に自分の疑問を伝えよう」と努力できるので、よりオーダーメイド的なアドバイスを得ることが出来ます。そして思考型のためそのアドバイスが自分に合っているかどうか地に足を付けて判断することができ、また不十分な点があれば相手に忖度なく聞き返せるので、よりアドバイスを洗練させることが出来ます。こうしてさらに成績を伸ばすことが出来るのです。再三共通テストがN型有利だと言っていますが、共通テストは極端な傾向を持つテストですので結局対策の質が結果を左右します。勉強経験豊富なISTJはS型ながら自分に合った対策の方針を立てることで充分に挽回可能なのです。

 勉強を避けてきた人、努力だけでなんとかしてきた人

 一方で、勉強経験が乏しい生徒は本人の性質が上記と全く別方向に作用してしまいます。S型、特にSJ型は自己の経験からありのままに学ぶ傾向が強いのですが、その判断のベースとなる経験に乏しい場合、他人からのアドバイスを問答無用に受け入れてしまいます。N型であれば、「小学生のころテスト前に一度勉強して高得点取った経験」だったり、「youtubeでこういう事言ってた人がいた」というわずかな経験から得られる自己の洞察と他人のアドバイスをすり合わせたりもしますが、経験の乏しいISTJの場合はそれもありません。「よくわからないけど他人がこうアドバイスしてくれたからこうする」ということになりがちです。その結果、「頑張っているのに結果が出ない」という状況が生まれるのです。

 勉強してきたとしても、これまで努力量だけでなんとかしてきた生徒についても特に共通テストにおいては危険です。繰り返しますが共通テスト対策はその質が最重要ですから、結果を出すには自分のキャパシティに囚われず柔軟に対策の方針を立てていくことが求められます。ISTJは過去の成功例に固執してしまう傾向があるので、共通テストに対しても過去の成功例から抜け出せずに結果を出すまで時間がかかってしまうかもしれません。

 指導法

 勉強が得意な生徒

 特に教える側にもモチベーションがある場合は、比較的こちら側の小さな負荷で成績を伸ばすことが出来るでしょう。一緒になって対策を考えることが出来ますし、こちらのアドバイスを一生懸命実践してくれるので、教える側としてはデータを得やすいです。

 学習塾の指導は本来アドバイス→実践→(両者による)検討→アドバイスの繰り返しですから、それをこちらの意図通りにこなしてくれるISTJはとても計算しやすい存在でしょう。(両者による)というのが大切で、アドバイスする側の責任も重大ですが、される側も当事者意識をもって取り組んでくれることが多いので、よりクリティカルな方針が生まれる確率が高まるのです。

 こちらから先回りしすぎる必要はありません。本人の意見を汲み取って、それに即したアドバイスをしてあげるだけで充分だと思います。本人はこれまでの経験から自分の性質や好みを十分理解しているはずですから、取捨選択は本人でしてくれます。もし自分の好みに合わないアドバイスをされたとしても、元々過度な忖度をしないタイプなのでいずれ「自分にはその方針は合わない」と申し出てくれるでしょう。その時にまた考えたら充分です。

 あまり勉強が得意ではない、あるいは要領がよくないタイプ

 勉強が得意でないISTJ生徒が大変というのは特にISTJタイプが「こちら側の言う事をしっかり聞いてくれる」という点に由来します。

 勉強経験に乏しいタイプの場合ISTJの強みである経験からの学びが機能しませんから、こちら側のアドバイスを全てありのままに受け取ってしまいます。当然勉強スタイルは本来人それぞれであるので、「気持ちよく進めていたけど気付いたら本人の特性を無視した指導をしてしまっていて何も身につかなかった」ということが平気で起こり得ます。この時は一見決して気難しいタイプではないのでこちら側の気も緩みがちですが、それでもしっかり気を遣ってこちらから相手の弱みを探してあげることを忘れないようにしましょう。

 何でも素直に聞いてしまうのでスムーズに指導できているかと思いきや、本人が全然モノにできておらず気付いたころには……ということになりかねません。

 一方で、やるべき事を淡々とこなすのである程度センスが備わっている生徒であれば次第に成績が伸びてきます。模試の成績が安定してきたら本人もコツを掴んでいるはずなので、そこまでいけばあまり手がかからなくなります。

 しかし、勉強経験はあるものの要領がよくないタイプは実はもっと大変です。下手に経験があるので、その経験から距離を置いて自分を見直すことが出来ないのです。

 特に大学受験に向けた勉強は、一次関数的に結果が出るものではなくて、適切な勉強を続けていると二次関数的に成績が伸びていくものです(特に共通テストになってからはその傾向が顕著です)。直ちに結果に出ないからこそ「伸びてない時期」の勉強内容の検証と反省が大事になってきます。逆に言えば正しくない勉強をしているといつまで経っても成績は伸びません。高校受験までは努力量でなんとか周りとのギャップを埋めることが出来たとしても、その経験が仇となるのです。

 こういう生徒に対しては、早いうちから意識改革を促さないと非常に危険です。本人の真面目さと高校受験までの実績のために周りの期待が高くなってしまう傾向にあるので、なるべく早めに「手を抜くこと」や創意工夫の大切さを多少強引にでも教える必要があります。

 残念ながら、私はこういったタイプの生徒に対して適切なタイミングで適切に指導出来た経験がありません。職業としての塾講師が本質的には営業職であるという特性上、基本的には「イチかバチかで本人を作り変える」わけにもいかないからです。

 このようなISTJ本人からSOSを受け取ることはあまりないので、本人に強くコミットすると基本的に退塾リスクを背負うことになります。もちろん、運営側としてはなるべく退塾のリスクなど背負いたくないものですので、結果的にズルズルと時期を逃してしまう事になります。

 ENTPの塾講師として私の所感を述べますが、こういうタイプにはESTP的な指導の方が合うかもしれません。こちらからあーだこーだ先回りして考えるというよりは、強引にでも引っ張っていく方が明らかに良いでしょう。ISTJは基本的に自分の経験や見聞きしたことを優先する傾向にありますが、このケースではそれがあてにならない以上、生徒に考える暇を与えさせないことです。

 志望校設定

 まじめで成績優秀であることが多いので、周りの期待に合わせて志望校のレベルが高くなりがちです。

 しかしながら、これまで見てきた通り大学受験への適性は本人の勉強経験やそもそもの地頭に強く依存するタイプでもあります。

 特に国公立を志望する場合は努力ではどうにもならないケースも多いので、指導する側としては厳しいときは厳しいと毅然として突きつける覚悟も必要でしょう。それはそれでこちらが本気で向き合えば本人は受け取ってくれます。

 そもそもの勉強経験が豊富な場合は課題を出せば出すほどしっかり消化してくれるのでこちら側の負担は16タイプの中でも屈指の小ささとなります。ただ、こちら側のアドバイスが非効率的だと感じると目に見えてがっかりするので気を付けましょう

youtuberで見るINTJの特徴

 この時期は塾講師をやっていてしんどい気持ちになります。

 センター試験時代ならまだしも、共通テストは毎年理不尽に失敗する生徒が多く存在します。ちゃらんぽらんな人間ならともかく、「あんなに頑張っていたのに失敗した」という生徒の話を聞くのは私にとっても大きな負担です。

 昨日も散々愚痴を書きましたが、努力が報われない様ほど見ていて辛いものはありません。

 まあこのいったん愚痴はここまでにします。今度いつにもまして長文のエントリーを書こうと思います。

 今回紹介するのは、もうすでに特定の界隈では有名人かもしれませんが、「Fラン大学就職チャンネル」です。

 登録者50万人に迫る有名なチャンネルですが、受験生の方や大学生の方、特に不本意にもFランク大学に入学してしまったにはぜひとも見てほしいです。このチャンネルのオーナーであるエフさん自身Fラン大学出身らしいですが、キャリアアドバイザーという本業を続けつつ高品質な動画を週2本上げるという常軌を逸した生活を数年こなしており、顔出しゼロのハンデを乗り越えて人気youtuber兼インフルエンサーにのし上がっています。オンラインサロンも主宰しているらしく、Fラン卒なのにさぞお金を稼いでいることだと思います。

 その角度のついたモノの見方と自動生成ボイスから繰り出される悪意と皮肉に満ちたワードセンスからENTPとも迷いましたが、本人のMBTIはたぶんINTJです。ENTPである僕と比較しながら、INTJの特徴を挙げていきます。

 1.努力のみがあなたの道を拓く!

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 どの動画を見ても、エフさん自身がFラン大学生から努力で今の地位を築き上げてきたという強烈な自負を感じます。これなんかは後味の悪い動画ですが、どこまで失敗しても努力次第で這い上がれる、大抵のディスアドバンテージはいずれ覆せる、努力して遅すぎるということはないというメッセージが込められています。大体すべての動画を合わせて要約すると大体以下のようなことを言っています。

 現実を直視して戦うことを選択した人間であれば、どんなに苦しくても時が来れば道は拓ける。そして、道を拓くための具体的な方法も常にあなたの手元に残されている。あとは本人次第なのです(まあそれが出来ないのがFラン大生なんですけどね)

 現実に、Fラン大卒でも大企業で出世して豊かな生活を送っている人間もいるし、中卒でも起業家や個人事業主として成功している人間もいます。学歴は人間の努力量を測る強力な物差しですが、逆に言えばものさしのうちの一つでしかなくて、社会は他の物差しもそれなりに用意してくれているものです。学力という物差しで勝負できない人間であれば、違う武器を身につけましょう。そして学力でも見劣りしない程度に頑張りましょう。正しい方向に努力すればいずれ勝機は見えてきます。少なくとも、「なりたくない自分」を回避することはできます(まあそれが出来ないのがFラン大生なんですけどね)

 童話や炎上ネタなど取り上げるネタは非常に多彩ですが、根底にあるのはいつもこういう信念で、例外はありません。

 ENTPであれば「才能も努力もないのに何となく運で上手く世を渡るFラン卒」の話を作りたくなったりもするでしょうが、エフさんの努力信仰はかなり強固で、そういった動画は皆無です。常に成功には何かしらの根拠があると強く確信しており、そういう意味で非常にINTJ的です。

 この確信の強さは本人がキャリアアドバイザーとしてFラン大生を支援してきた経験から来るものが大きいとは思いますが、やはり本人の根源的な特性から来る傾向も影響しているのではないかと思います。

 ENTPの私も塾の運営者として様々なタイプの生徒を見てきましたが、頑張れない生徒に対しては、どうしても「期待できる面はないか」とこちら側から探してしまう傾向があります。最近はようやく無気力な生徒に対して厳しく接することが出来るようになりました。

 

youtu.be

 この動画もINTJ的です。同じスタートラインだったとしても、成功するものと失敗するものの間には必ず説明できる差が存在していると強く確信できないとこのようなプロットを書くことはできないでしょう。何事も結果はその過程に100%依存しているのです。

 ごくまれにセリフなしの動画がありますが、その方が描写が生々しくなったりもするので、そういう意味ではこの動画も私のお気に入りです。

 もちろんなんとなく上手くいったと言うケースも認識しているでしょうが、ようするに「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負け無し」です。ちなみにこの言葉で有名な野村克也もINTJです。

 

2.努力が出来ない人間の未来など簡単に予想できる

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 努力至上主義者のエフさんですから、努力が出来ない人のことを心の底からバカにしています。ただ「あいつは努力できないからダメだ」という単純な結論で片づけるのではなくて、こういう経緯で、こういう心の葛藤があって、こういう選択肢から逃げて、最終的にはこういう状況に陥って……想像力がとても豊かなINTJですから、努力のできない人間がどういう人生を歩んでいくのかがありありと目に浮かぶのでしょう。先ほどの「危機一髪」でもそうですが、努力のできない人間の末路まで想像が出来てしまうようです。

 ここで紹介する「茶番マン」は、後味の悪い動画が多いFラン大学就職チャンネルのなかでも屈指の救いのなさです。後味の悪さにかけてはダンサーインザダークも真っ青です。現実から逃げ続けた結果人生の後半に全てのつけが回ってきた主人公に対して「これまですべてのイベントが茶番ではなく本番だったし、君の本番はこれからも続く」と言い放てる人はなかなかいません。

 ENTPなら、そこまで発想は及ばないかもしれません。「状況が厳しければ誰だって現実と向き合ってなんとかするでしょ(だからそんな人は存在しないはず)」という発想になるのです。私もENTPとして想像力には自信があるのですが、こういう未来はなかなか想像できない、あるいはしたくないのかもしれません。

 現実に基づいて正確な分析を行い、蓋然性の高い未来を忖度なく表現することが出来るのはINTJならではでしょう。

3.感情に振り回される人を心の底から冷たい目で見ている

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 INTJも第三機能にFiを持つため、自分の感情にはそれなりに敏感です。ただ、基本的には感情に振り回されるも周りへの合理的な対応を優先します。Fiにより人一倍「好き嫌い」を持っているからこそ、それに振り回される人を軽蔑してしまうのかもしれません。

 この「キライちゃん」のように、自分の感情を周りにばらまいて自分から社会に対して距離を取ってしまうようでは、誰からも相手にされず、自分の能力を活かす機会すら失ってしまう。INTJは感情との付き合い方をよく理解しています。INTJに言わせれば「俺だって好きでやってんじゃねえんだよ」ってなものでしょう。

 「キライちゃん」の思考をよく理解できるからこそ、自分が社会で不利になると分かり切っていながらその表出をためらわない人を冷めた目で見てしまうのでしょう。そして、その救われない未来も想像できてしまうのでしょう。

 ENTPがキライちゃんのような人に出会ったら、「その気持ちわかるわ笑、俺も~」と負けじとブラックジョークを吐いて嫌われるでしょう。

 4.原因分析はどこまでもフェア

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 個人的にはこの動画がエフさんの最高傑作だと思います。

 INTJは自分にも他人にも厳しく、自分ほど努力できない他人に対して冷たいですが、その人が「なぜ自分ほど努力できないのか」という分析は可能な限り客観的な視点から行おうとします。

 この動画では、努力のできないFラン大生にはそういう性格が形成されるのは本人への責めに帰することが出来ない原因があるはずだという信念に基づいて構成されています。他人任せで他責思考を持つ両親と疲弊する教育現場、思い付きと理想論ばかりで全く現実を見ていない文部科学省とそれに振り回される教師たち……INTJの目はそういった彼らの罪を逃すことはありません。

 それでもINTJに言わせればそんなものは全て言い訳に過ぎないので、動画の構成はあくまでも生徒の主体性のなさや努力不足が主軸にはなっています。しかしここで大事なことは、「そもそも他人に振り回された結果努力が出来ない人間」という存在を明確に認めているということです。これは例えばSTJタイプには認められない性質でしょう。

 「そういう人間だって存在するし、そういう人間が生まれた理由も存在する」という諦めにも似た要因分析と同時に「俺は理解できないけど」というニュアンスも感じます。これはINTJの強烈な特徴です。

 終わりに:社会は理不尽なことばかり!それでも立ち上がって真理に辿り着くことにこそ生きている意味がある!

 INTJは社会にある理不尽さに対して常に怒りを抱えています。しかし、同時にそれでもその理不尽さを努力で乗り越えることに生きがいを見出しています。あくまで行動の判断基準は自分の外(補助機能Te)にあるのです。INTJの生きる意味は自分の理性を信じて、社会とうまく距離を取りながらあるべき自分に到達するという点にあります。そして、最終的には自分より「恵まれない人間」を救いたいのです。

 こう書くとINTJは鼻で笑うでしょうが、少なくとも世界には理解できない人間がいてもいいという寛容さを持ち合わせています。

 エフさんの動画をよく見るとまともに努力せずにいわゆる親ガチャでたまたま豊かな生活を送れている人間を最も軽蔑していることが分かります。なんなら純粋な憎悪という面ではこういう人種の事を一番激しく嫌っているでしょう。Fラン大生を馬鹿にする時と比べて、明らかに罵倒の言葉が直接的になります。

 心の底ではFラン大生も社会の歪みによって生まれた犠牲者として憐れんでいることが分かります。Fラン大生に対するバリエーションに飛んだイジりは、エフさんなりの愛情表現?なのです。

 そういう純粋に憎悪されるべき人間でないにもかかわらず、社会に対して反骨精神を持てないFラン大生に対してもどかしい感情を抱いているのでしょう。そういった歪んだ愛情もINTJ的であると言えます。

 正直このエントリーを書くまではエフさんの事をENTPかINTJで迷っていたのですが、ここまで書いてINTJであると確信することが出来ました。

 ・確信に対するこだわりが強い

 ・自分は努力を惜しまないし、相手にも求める

 ・努力が出来ない人間に対しては容赦ない

 ・とは言え努力が出来ない理由を客観的に分析できる

 INTJは見た目と異なりとても創造力が豊かなので、こういう創作活動だと他人があっと驚くようなエキセントリックな脚本を書くことがありますが、その中身はいつだって現実的です。ENTPの僕からすれば「そんなこと言ったってしょうがねえじゃん」となったりすることもあるのですが、それでも同じアドバイスを何度も何度もしてくれるというのはある意味で愛情深いことなのかもしれません。

 

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 これらの特質の集大成がこの長編動画で、小説化もされているようです。

 おそらくこの主人公はエフさんで、社会人生活で感じた事を物語に乗せているのでしょう。十話以上ありますが、どのエピソードも「努力」がキーワードになっていて、経済小説である一方で僕としては「INTJがどういう経緯で他者に寛容になるのか」を知れてとても面白かったです。

 INTJの心の内を知りたいと思う方は是非見てみてはいかがでしょうか。

2024年共通テスト英語リーディングというそびえ立つクソが生まれる理由とそれを見て震える受験生に捧ぐ2025攻略法

 しばらく愚痴ってから攻略法を考えてみます。

☆6300のクソ、1.5倍のクソ、2倍以上の努力量

 今年度の共通テストが終わりました。英語リーディングの難化が話題になっています。そもそも去年の時点で分量が多すぎるという声が聞かれていたにもかかわらず今年はさらにそこから増加して6300語となりました。本文に限ると15年前と比べるとなんと1.5倍だそうです。もっと言えばかつてはある程度文法や並び替え問題に配点が割かれおり、読解問題の選択肢も比較的明快でした。しかし、共通テストになってすべて長文読解となりかつ紛らわしい選択肢が明らかに増加しました。それで制限時間は同じ80分です。

 受験生の負担としては大げさじゃなく2倍以上でしょう。「俺のころの英語なんて9割当たり前で……」なんて言うゆとり世代はかつてのセンター試験を40分以内で解くことを想像してみてください。大多数の人はそれで文句が言えなくなるはずです。

 それでも、英語が得意で集中力があって頭の回転が速い人なら「俺は40分余らせたぞ」と言い出す人もいるかもしれません。しかしこの共通テストは80分あります。80分極めて高水準で集中力を保つ必要があるのです。普通に考えて、これに「共通テスト」と銘打って多くの進学希望者に受けさせるのは狂気以外の何物でもないでしょう。

☆英語嫌いを量産するという教育方針

 そういう意味では、英語に対する一生モノのトラウマを植え付けることに特化した試験だと言えます。英語教育が「生徒に外国の言葉に慣れ親しんでもらうため行われるもの」だと仮定するならば、これはもはや英語の試験という体をなしていません。どんなに単語を覚えても、どんなに長文が読めるようになっても、どんなに音読を頑張ろうと、本番の80分の間で少し集中力が切れたり慌てたりするとその瞬間に今までの努力が全て無駄になるような試験なのです。

 勉強を通して少しずつ英語が好きになってきたにもかかわらず、この試験のせいで国立大学を諦めざるを得なくなった生徒や、志望校を下げざるを得なくなった生徒も大勢いるでしょう。日本人の英語力アップを狙うという側面もあるのでしょうが、どう考えても英語嫌いを量産しているとしか思えません。

 ここまで読んで「試験ってそういうものだろ」と思った想像力のない人は反省してください。かつてのセンター試験であれば、本番で多少行き詰ったとしても十分な知識があれば落ち着いて巻き返す時間は充分にありました。上位レベルの受験生であればカンストして100点狙いが基本になるような試験ですが、そういう生徒のレベルは二次試験で見ればよかったのです。旧センター試験は「頑張りが充分に報われる試験」であったことに意味があります。

☆どういうつもりで問題を作っているのか

 前回もそういう傾向がありましたが今回は「80点そこそこ狙い」という生徒ですら多くが10%以上点数を下げている印象です。「70点狙い」の生徒も当然軒並み下げていますが、この水準だと生徒に対応力によっては30%以上想定の点数から下げていることもあるようです。

 文部科学省がどういうつもりで問題を作成しているのか全く理解できないので、作成要領を見てきました。

 

>「リーディング」「リスニング」ともに,ヨーロッパ言語共通参照枠(CEFR)を参考に,各 CEFR レベルにふさわしいテクスト作成と設問設定を行うことで,A1 から B1 レベルに相当する問題を作成する。また,実際のコミュニケーションを想定した明確な目的や場面,状況の設定を重視する。 

 

 とのことでした。CEFRレベルB1とは準一級ギリ不合格~二級ギリ不合格レベルですが、とんでもないです。80%の得点率を取るとすれば、リスニングは準1級と2級の間、リーディングは準1級レベルが必要な気がします。B1中位レベルでは50点台も当たり前に取ります。どう考えても作成要領と難易度が整合していません。

 おそらく、作問者側の言い分はこうでしょう。「英検準一級レベルよりは確実に平易な文章を用いているので問題ない」。非常に狡猾な言い訳です。確かに、文章自体はある程度平易で、英検二級レベルの実力があればそれなりに読めます。

 しかしそれは詭弁でしょう。受験生や受験に携わっている人なら分かるのですが、大抵の場合、共通テストの厄介な点は時間制限の厳しさや紛らわしすぎる選択肢という英文の難しさとは無関係な点に由来するからです。英検二級順当合格者(CEFRのB1中位層)が安定して75点取れますか?ほぼ無理でしょう。この作成要領はすでに破綻しているのです。なぜこのようなそびえ立つクソ、それも受験生の人生を左右する罪深いクソが生まれてしまったのでしょうか?

☆共通テストの闇

 そもそも、旧センター試験は誰の目から見てもある程度公平な試験であり、受験関係者からは改革すべきだという声はあまり聞かれませんでした。一方で外野から見て旧センター試験は「日本の悪しき受験戦争」の象徴であり、「受験勉強が高校生の健全な学習を阻害している」「現実社会での応用力に欠ける」という声も根強く存在していました。そこから高大接続の考え方が生まれ、その声をどこかの政治家やどこかの大手教育関係会社が結託し制度をこねくり回して大学入試改革が始まったわけですが、その結果生まれた忌みの子が共通テストです。

 その結果はどうでしょうか。範囲学習は偏差値50-60程度の高校の授業では到底間に合わず、テストそれ自体の対策に係る時間も倍以上に増加しています。「受験勉強の健全化」はどこへ行ったのでしょうか。これでは高校3年生から学問に目覚めたような生徒はほぼノーチャンスです。「現実社会での応用力」についても同様です。百歩譲って数学にはその要素が見られますが、英語については生まれ持った処理能力試験ようなもので、現実的に活かしたいのなら本文の難易度を上げて選択肢を明快にした方が百倍マシでしょう。

 「子供をSAPIXに行かせても大学では日東駒専も受からないかもしれないから中学受験で日東駒専の系列に入れる」という嘘みたいなニュースがありましたが、大学入試制度がこんな感じではこの流れもますます加速していくでしょう。行きつく先は経済力に基づく教育機会の固定化・階層化です。

 ちなみに私立大学の定員厳格化も大体同じ理由です。いつだって制度の劣化は利益を得たい人間によって事情をよく知らない人間が扇動されることによってはじまります。そしてその犠牲になるのはいつだって力を持たない問題の当事者です。近い将来、私立大学ですら学力による合格者は特別な才能に恵まれた人間に限られたようになるでしょう。

 こんなこと素人の僕でも見通せるのですが、それでも学力入試の旗手である「忌みの子」は難化を続けるでしょう。そうでもしないと、大金を使って評判の良かったセンター試験を廃止した意味がなくなるからです。おそらく「より効率的な選別」をするという名目のもとに来年はさらに難しくなると思います。

☆それでも踏ん張って学力で目にもの見せてやれ!

 そんなクソみたいな社会ですが、それでも愚痴ってばかりはいられません。現に点さえ取れたら希望の大学に入学するチャンスは残されていますから、受験生は黙って勉強するしかありません。どうすればよいのでしょうか。

1.過去問や予想問題集を70分で解き切る訓練をする

 単語数の増加に対抗するにはこれしかありません。限られた時間で素早く的確に判断する能力を鍛え続けるしかないでしょう。「最初から大問5は捨てて……」と対策したがる人が多いですが、演習段階ではそれで何とか80分に間に合わせたとしても本番で少しペースを崩されると一気に崩壊します。これは今年、去年と受験生を見てきて私も思い知らされています。そういう戦略は絶対に避けてください。2024本試験レベルを70分で解くのは最初は無謀なことに思えるかもしれませんが、本文の難易度自体はそう高くないので何度も予想問題集を繰り返していると次第にコツがつかめてきます。辛くても歯を食いしばって余裕をもって解き切るトレーニングを繰り返すのが何よりも大事でしょう。

2.世間で「共通テストレベル」と言われる数段上の参考書に取り組む

 例えば、「ポレポレは旧帝早慶クラスだから普通はやらなくていい」と言われますが、そういう参考書にこそ積極的に取り組むべきです。なぜ本文が比較的平易な共通テストが準一級レベルの難易度なのかというと、準一級レベルの構文解釈力を持っていることが前提だからです。つまり、「これくらいの基礎的な文章は日本語と同じくらい素早く読めて当然だよな?」という前提のもとに設問が作られていますから、そもそもそれ以上に難解な文章に慣れ親しんでいないと全く歯が立たないのです。

 例えば、皆さんは共通テストレベルの国語はすらすらと読めるか分かりませんが、こういったブログの文章程度ならすらすら読めますよね?それは、ある程度ハイレベルで格調高い文章にもある程度耐性があるからです。だから大学入試レベルの国語でもそれなりに戦えるのです。これは、そういう人であれば平易な文章の構造など考えなくても一瞬で把握してしまえるからなのです。

 これは英語でも同様です。難解な文章を読む訓練をしないと、安定して平易な文章を読めるようにはならないのです。これからの受験生は共通テストレベルだとしても「ポレポレ」「透視図」といったハイレベルな英文解釈の参考書に取り組んで、平易な文章を文字通り瞬殺するようにしなければならないでしょう。「基礎英文解釈100」レベルが完璧になってやっと60%安定してくると思います。

3.第2回河合塾全統模試で志望校のボーダー+10パーセント

 大手予備校の模擬試験は基本的に前年度の本試をベースに作られていますが、もはや共通テストがどのような難易度で出題されるかはだれも予想できません。もはやB判定だからと言って喜んでいる余裕はありません。基本的にはボーダー得点率の+10パーセントをクリアするように心がけるべきでしょう。もし第1回模試でそれに満たないのであれば、睡眠時間を削ってでも、青春を捧たいと思った部活を辞めてでも、勉強に費やすべきです。無理だと思うなら、地元の国公立大学を諦めて地方の一番手私立大学志望に切り替えるか、共通テストを課されない地方国公立大への推薦での合格を目指すようにしましょう。安定してボーダー+10パーセントの合格率が出るようになったら安心していいと思います。

 旧帝レベルを目指すのであれば、基本的には満点を目指してください。安定して9割取れないのであればまだまだ努力を重ねる必要があります。模試で8割程度だと本番で大コケする可能性があるので、英語の勉強時間を増やしましょう。

4.パラグラフリーディングを徹底する

 ほぼ1の繰り返しですが、今回の共通テストでは選択肢自体は比較的平易で絞りやすかったです。時間制限の都合上「なんとなくこれかなあ」と回答する必要性もありますが、その「なんとなく」の精度を上げることにコツがあります。そのためには、段落ごとに頭の中で軽く要約しながら文章を読むことが必須であると言えます。慣れないうちは段落ごとに軽くメモしてもいいので、ざっと段落ごとの要約をしながら読んでいく態度が必要でしょう。英語という教科は言語を扱うので単語さえ分かっていれば何となく理解している気になってしまいます。しかしその程度では「本当はろくに理解してなった!」ということも充分あり得ます。理解を言語化する癖を付けなければ、いつまでたっても点数は安定しないでしょう。

☆終わりに

 どうでしょうか?これが本来大学入試改革が目指すべき試験の姿であったとは到底思えませんが、少なくとも来年の入試でも非常に厳しいレベルでの出題がなされると考えられる以上、我々はその対策に取り組むほかありません。

 さすがにそろそろ人間の処理能力の限界に達しつつあると思うので、個人的にはこれ以上難化しないのではないかと思いますが、相手は「忌みの子」です。平均点50%というターゲットを来年も達成するためにはさらに難化することも考えられます。

 標準的な地方国公立大学を志望するのであれば、リーディングは60%程度の得点率を目標にしてその分2025年度より追加される「情報」に力を入れるのも戦略でしょう。こちらはサンプル問題を見る限り比較的低難易度で作問されることが予想されます。いずれにせよリーディングで模試で安定してボーダーを大きく上回るような得点が出来ないのであれば、リーディングへの期待はほどほどにして他の科目に力を入れた方がいいかもしれません。

 もちろん難化傾向が収まる可能性も充分考えられますが、「だから来年は大丈夫だ」とは口が裂けても言えません。それほど今後の状況は不透明だし、なにより作問者が本来の約束を守る気がない以上合理的な難易度の予想などしようがないのですから。

よく考えたらMBTIの勉強は全部自己流でやってました

 ありがたいブックマークコメントをいただきました。元々自分の思考の整理のために始めたブログですが、こういったコメントを頂けると素直に嬉しい気持ちになります。Fe持ちとして自己満で始めたものでもなんだかんだ他人に評価してもらいたくなるのです。

 さて、「筆者様はどの情報源をもとにmbtiを勉強したのか」というご質問をいただいたので色々思い返してみたのですが、基本的にはこのwikiだけであることに気付きました。

16タイプの性格分類まとめ Wiki* (wikiwiki.jp)

 このwikiは元をたどればそれなりにソースとして信用できるものらしいですが、詳しくは知りません。もちろん、ユングユング研究の本も読んだことがありません。MBTI協会のカウンセリングも受けてみたいとずっと思っていますが、高いのでまだ受けていません。

 このブログは昨年5月からスタートしていますが、この8か月間なんとほぼ完全に自己流でMBTIの研究をしていたということが只今判明しました。何と言う事でしょう。

 それなら、私はどうやってこのブログを書いているのでしょうか?

1.自分の経験を振り返って心理機能から分析できないか検討する

 僕の性格や思考の様式はかなりNTP的です。EとIはほぼ拮抗していますが、NとTとPに関しては元来かなり強いものがあります。NもTもPも社会生活にあまり向いたタイプではありませんから、自分の性質を客観的に分析できるようになるまでは基本的に集団の中で浮いている存在だったと思います。まあ今も浮いてはいるのですが、ある程度キャラクターとして人間性をもって着地しているのではないかと思います。

 ですから、これまで上手く人とコミュニケーションを取れなかったという経験が無数にあります。中学から社会人数年目までは、基本的に僕の真意が周りに伝わることはなかったし、私は私でそのための努力も特にしていなかったように思います。

 他人とのコミュニケーションについてはMBTIを知る数年前からようやくコツを掴みだしてきました。そのころは「なんだこんなもんでいいのか」という程度にしか思っていなかったのですが、MBTIを知ってから改めて内省すると、具体例は挙げませんが面白いように話が繋がるのです。

 そこから、心理機能別の考え方の違いとして上記のブログとすり合わせながら自分が扱えるように一般化していくことで、心理機能の一般的な知識を自分が扱えるように落とし込んでいったように思います。これが私のMBTI研究の第一歩です。

 自分の経験がベースになっていることが多いので、エントリーを見てもらってもわかる通りS型に対しては正直まだ深く理解していません。

 

2.自分の知見を塾生の思考に当てはめてみる

 私は幸い?MBTIに関する上記の自己の知見を実践してみる場に恵まれました。また、私の「お客様」は大抵の場合心理機能の発達が未完全です。逆に言えば、心理機能の強みも弱みもむき出しのままとなっているケースがとても多いです。

 受験産業において最も大事なことは「分かりやすく教える」ことではなく、「生徒のモチベーションを高める」ことです。この中にあふれている受験の攻略法と呼ばれるものは、どこまでも全ての人間に対して一般化されたものであり、結局のところ「とりあえず頑張ってれば報われる」という思想のもとに生み出されています。最近はやや専門的なyoutubeチャンネルやブログも増えてきましたが、大抵の場合どれも「いい高校に入る」「早めに範囲学習を終わらせる」「早めに共通テストの対策をする」「基礎を着実にこなす」「めっちゃ時間かけて勉強してしかも集中する」のどれかに収まります。

 こんなこと皆分かり切っているのです。分かり切っているし、今の生徒はみんな優秀ですからそんなこと勝手に実践しているのです。それでも思い通りに行かない場合、こちらから彼らの思考の深くまで探って原因を見つけなければなりません。

 一方で、そういう当たり前なことをこなせない生徒も多く存在します。彼らに対しても、根性論以外で「なぜ当たり前なことが出来ないのか」を考えなければ1年後の着地点を予測できません。

 彼らはほとんどの場合自分で把握していな ない壁にぶつかります。彼らのプライドを傷つけずにその壁を取り払うのはとても繊細な作業です。塾運営スタッフはまさにMBTI実践の場なのです。

 実践の結果を踏まえて考察することも大切です。一度「生徒に16Personalitiesをやってもらってその結果を指導に活かそう」と思ったことがありましたが、あまりうまく行きませんでした。私の予想とは異なる結果が出てくることもままありましたし、そもそも人間を16タイプに分けてフローチャートのように対応をマニュアル化することには無理があるからです。身も蓋もないですが、要は自分オリジナルの解釈を持たなければ実践に耐えられないのです。INFPなのに打たれ強い生徒もいますし、ISTJなのにアドリブが利く生徒もいます。日々こういった「顔の見える人」を相手に仕事をしていくのです。

 MBTIをもとに方針を決めることは少なくないですが、それはあくまで傾向に基づいたものであってその人に向けたオーダーメイドの特効薬では決してありません。そこから、各人に合ったプランを考えていく必要があります。こういった一連の作業で得たさらに新たな知見を日頃のコミュニケーションに活かしたり、自己の内省にあてはめてみることで、もう一段階分析を深化させることが出来ます。

 

……ここまで私のMBTIに関する考察の原風景から現在の取り組みまでをご覧に入れました。とても実践的だと思います。ですが、自ら他人の目に触れるようなことをしておいてなんですが、実践的すぎるためこのブログに書いてある考察には問題点もあります。

 

 注意点:明らかに偏見が混じっている

 私が運営する塾はお世辞にも高偏差値帯の生徒であふれているとは言えません。もちろん旧帝・早慶レベルの生徒も存在しますが、正直なところそれは少数です。

 理念を携えてそこを目指して頑張っている生徒もいますが、そうでない、何となく受験勉強に取り組んでいる生徒も多いです。あるいは体裁上難関大学を目指しているものの、日々のタスクさえまともにこなせず全く努力が追い付いていないというケースも多いです。

 私の塾にはこれまであまり努力を経験したことがない生徒の方が多数派なのです。そういう生徒は基本的に負荷を受けた経験が少なくて心理機能も比較的未発達であることが多いですから、彼らから得る知見では社会で幅広く使うためのタイプ論としては一般化が不十分であることも多いです。もっと言えば、よりステレオタイプ的になっていると言えるでしょう。現実の社会においては本人は自分の強みや弱みを相当レベルに自覚していることが多いので、私の分析では不十分なことも多いかもしれません。

 

 注意点:基本的にNTP型視点の考察である

 前述の通り私は相当なNTPタイプなので、常にあらゆることに対して懐疑的な目をもっています。そういうレンズを通して得られる知見をこうして共有しているので、くりかえしますが特にS型の方の事はまだまだ掴みかねているというのが正直なところです。

 特に受験勉強がに不向きなSFPタイプに対してはかなり偏見が混じっているかもしれません。前述の注意点と重なりますが、私は受験産業という客観的な成果を求められる仕事に従事していながら、相手にする「お客様」は結果を追い求めることが苦手なことが多いという極めて矛盾した状況にいます。その上私自身NP型で現実と乖離した想像を好む人間なのです。

 しかしながら、私のこれまでの対人経験はそれなりに深いものであり、2年で100人以上の人間の人生を左右してきたという自負があります。前述のような私の立場の特殊性を割り引いて考えても、これらは全く使い物にならない知見という訳ではないはずです。

 

 終わりに:あくまで個人の感想ですが解像度にはこだわってます!

 どこまでいっても個人研究なので必ずしもすべてが理論的かという事には100%の自信は持てませんが、それなりにこの2年間は他者理解のためにすべてを捧げてきたものだと考えています。日々試行錯誤を繰り返しながら、クリティカルなアドバイスが出来ないかと考えてきました。

 その中で、MBTI的な分析も大いに活用してきました。おそらく人生を左右してきた数においては私は社会人の中でも比較的上位に位置するはずです。タイプ別の性向を一般化することは業務においても非常に大切ですから、解像度最優先で分析するように日ごろから心がけています。

 私のアドバイスが大いに相手に響いたこともありますが、全くの空振りに終わったこともあります。自己流ですから自分に近い性質を持つタイプとそうでないタイプでは心の繋がり方に差があるのです。傾向としては、NTP、NTJ、NFJ、SFJ、STPタイプは私の話をそれなりに熱心に聞きますが、STJ、NFP、SFPタイプはうまくかみ合っていないことが多いように感じます。これは僕の被害妄想かもしれないし、そうじゃないかもしれません。

 ともかくまだまだ知らないことは多いですが、最近は新たな知見が少なくなってきたような気がするので、そろそろMBTI協会のカウンセリングを受ける時が来ているのかもしれません。

塾の運営者のMBTIタイプによる集客方法の違い(ENTPとESTP)

 この2タイプは比較的営業力の高いタイプです。どちらもエネルギッシュでよく喋り、積極的に人を説得しようとしますが、そのトークスタイルの本質はかなり異なります。

 前任者はESTPだったのですが、僕は嫌いでした。嫌いでしたが、有能ではありました。僕は嫌いな人から学ぶのが好きなので、現在の運営手法の中でこいつのやり方をパクっている部分もあります。簡単にパクれる部分もあったし、検討した結果「こんなことする奴は人間として不誠実だな」と感じた部分もありましたし、真似できない美点だなと素直に認められる部分もありました。

 当時はMBTIを知らずに観察していたのですが、最近になって当時の分析を振り返ってみると腑に落ちることが多々あります。今回はそういう気付きを整理するついでに、文章として残しておこうと思います。ENTPかESTPで初めて営業職に就こうと思っている方は参考にしてもいいかもしれません。

 ENTPの特徴1:相手を先回りして説得する

 ENTPはNeにより現在の状況から相手の思考を先回りして説得しようとする傾向があります。喋りながら相手の表情や雰囲気を読み取り、現在相手が考えていることを推測して次の一手を準備しています。

 メリット:どんな悩みでも自分に合わせて解決してくれそうに見える

 これはENTPのステレオタイプとはちょっと違うかもしれませんが、相手の先回りをするということは相手の目線に合わせて話すという事です。次の一手を準備しつつ、その代替案、代替案の代替案まで考えます。もしよいアイデアがすぐ出なくても、ENTPは問題解決において基本的に相手の土俵から離脱しません。それがどんなにばかばかしい悩みだったとしても、まずはありとあらゆる手掛かりを使って相手を分析しようと試みます。その結果、相手の心に寄り添っているように見えることもあります。もちろんENTPにそういう意図はなく、問題解決のためのアイデア出しをしているにすぎません。

 時には非現実的だったり、倫理的に微妙なアイデアを持ってきますが、必ず相手の悩みを踏まえてなるべくオーダーメイドで最適なアドバイスをしようとします。また、彼らは一般論を嫌うので、「ちゃんと自分に合わせた指導をしてほしい」生徒には信頼してもらいやすいかもしれません。

 デメリット:派手な空振りをして信頼を失うことも多い

 推測を重ねて相手のニーズを察知するので、相手を置き去りにしてしまう事があります。僕はこれまで何度も、相手のニーズを完全に読み間違えた上にドヤ顔で解決策を提案した結果、「話を聞かない人だ」という顔をされました。これで「この人は自分の事を理解してくれないだろう」と思うのでしょう。商談の序盤は相手が乗り気に見えても、これ以降明らかに生徒の態度が変わって破談になってしまったという経験を僕は毎月しています。

 生徒からうまく話を引き出す前に突っ走ってしまうようでは「話を聞かない人」と思われても仕方ありません。仮に提案そのものが正しかったとしても、正しく相手に伝わらなければ意味がありません。

ESTPの特徴1:相手にとって自分が魅力的に映るように努める

 端的に言えば、ENTPが比較的相手に合わせて問題を解決するのに比べて、ESTPは相手を自分に引き寄せようとします。自分の見せ方をよく知っており、それを元手に生徒からの信頼を勝ち取るようにします。

 メリット:「とりあえずこの人についていこう」と思わせることが出来る

 ENTPが言葉それ自体の説得力に重点を置いている一方で、ESTPはその場の雰囲気や流れを支配することに重点を置きます。そもそも受験勉強そのものが根性次第という側面を持ちますから、受験勉強のアドバイスは「一緒に頑張ろうよ!」の一言で充分であると理解しているのです。

 それよりも雑談や生徒の学校生活の話を聞きながら、生徒との信頼関係を築いていくのが得意です。漠然とした不安を抱えていたり、何となく進学を意識しだしたような生徒も一定数存在します。

 こう書くとESTPが相手の悩みに向き合っていないように見えますが、もちろんそうではありません。受験はどこまで行っても本人の頑張りが全てであり、個別のケースに合わせて悩みを深掘っていくのは原因療法になり得ません。ESTPは本人のモチベーションアップという原因療法の徹底にしか興味がないのです。ENTPの僕としては悔しい気持ちもありますが、有無を言わさぬカリスマ性という点で言えばESTPに分があると言わざるを得ません。

 デメリット:すでに充分覚悟できている生徒には刺さらない

 ESTPのカリスマ性が相手に通用しない場合は苦戦するでしょう。もちろん一概には言えないかもしれませんが、相手がある程度すでに覚悟を決めている場合はやんわりと断られるケースが多かったように思います。

 「頑張るのは分かってるし、自分の強みも弱みもある程度理解している。それで具体的に自分はどうしたらいいんだ」と聞かれてしまうと、ESTPの伝家の宝刀が封じられたも同然です。

 私の前任であったESTPは早稲田大学卒であるので、「とりあえず一緒に頑張ってれば道は開ける!」というキラーワードにもある程度説得力がありました。本人はセルフブランディングも上手だったので、自分の苦手だった点はそうやって補っていたように思えます。後述しますが、セルフブランディングが上手なのはESTPの特徴です。

 ENTPの特徴2:言葉で相手を圧倒する

 ENTPは16タイプ中で最も言語的な瞬発力が高いです。またTi優性のため論理性に重きを置くので「筋の通ったトーク」をすることにかけて右に出る者はいません。営業職において、これは何よりも必要なスキルだと思うでしょう?

 メリット:大人に懐疑的な生徒の信頼を得やすい

 受験産業において、鉄緑会ほど極端なコンセプトの組織でなければ、ある程度幅広い学力層の顧客を相手にせざるを得ません。ENTPはそれぞれのポジションに合った助言をすることが出来るので、比較的営業競争においては優位でしょう。

 また、出身高校のレベル以上の大学への進学を目指す生徒は、「悩みを周りに理解してもらえない」「周りに相談が出来ない」という悩みを抱えていることが多いです。そういう生徒に対しては大きくポイントを稼ぐことが出来るでしょう。彼らは周りの友達はもちろん大人でさえ信用していないはず(自称進学校の教師ほど頼りにならない大人はいない)ですから、基本的に他人の言葉に対して懐疑的です。ENTPは論理的な思考を通じて自らの考えやプランを言語化し、そういった生徒の信頼を勝ち取ることが出来るかもしれません。周りに対して物足りなさを感じてきた生徒ほど自分の心境を言語化してくれる大人に感銘を受けるものです。

 ……宗教勧誘の指南みたいになってしまいましたが、もちろんそういう訳ではありません。受験勉強に対して真剣に向き合っている生徒であるほど、自分が置かれている状況を言語化してくれる大人を求めているのです。

 デメリット:「この人にはついていけないな」と思われるかもしれない

 市場にはなんとなく「塾に通わないとなあ」と思っている生徒も多く存在します。むしろそういう生徒の方が多数派であり、自分が置かれている厳しい状況を言語化されることに耐えられない生徒の方が多数派です。受験勉強それ自体はさておき、商売として取り組むからにはそういう生徒にもお客様として接しなければなりません。

 ENTPは分析結果を詳細に伝える事が大事だと考えていますが、そもそもそんな情報求めていない「お客様」も存在するのです。

 どんなに的確な指摘をしても「話長いしこの人と話してると嫌な気持ちになるなあ」となれば商売としては失敗です。そもそもこういう生徒は途中からENTPの話を聞いていません。しっかり話せば誠意は伝わるなどという無駄な期待は辞めましょう。

 ただこれは個人的な方針ですがそれで折れるような生徒は来てもらってもやりづらいだけなので、それでいいかなとも思っています。数字には別に困ってないし。

 ESTPの特徴2:語気で相手を圧倒する

 一見ENTPの特徴と似ていますが、ESTPは言葉の中身そのものより言葉の勢いや声の大きさなどで相手を支配します。容姿や声の調子に気を配り、「覇気があって頼りがいのある大人である」というセルフブランディングを欠かしません。これも営業職に必要不可欠なスキルであるように思えます。

 メリット:問答無用に生徒の背中を押せる

 一見さも一大事であるかのように悩んで見せますが、その実特に悩んでいるわけではなくて、ただ背中を押してほしいだけの生徒も多くいます。これは本当に多いです。例えばENTPであればそういう生徒にいろんな解決法をべらべらとしゃべりますが、彼らが求めているのはそういうものではありません。

 大半の高校生は自らの意思で何かを「やらない」と決めるのは上手ですが、何かを「やる」と決めるのは下手くそです。なるべく迷う事すら避けたいものです。誰かに流されたいと無意識に考えていることも多いのです。彼らが求める言葉はただ一つ、「一緒に頑張ろう!」です。

 今の時代「戦略的に受験に臨むことが大事」だと誰しもが理解していますが、戦略的であるということは常に思考し、選択することと同義です。受験はどこまで行っても自分がやる事、自己責任ですから、「戦略的に受験に臨む」ということは自分で責任を負う覚悟を持つという事だと言えます。戦略を構成するために最低限必要な情報である本人の能力、モチベーション、強み弱みは究極的には本人にしかわかり得ないわけですから、「戦略的に受験に臨む」以上、受験生はどうあがいても選択する苦しみから解放されません。

 この苦しみから生徒を解放してくれるのがESTPなのです。戦略的にはさておき「頑張っていれば報われる!」と言ってくれれば、生徒は頑張ることに邁進できるのです。セルフブランディングに抜かりのないESTPであるからこそ、その言葉にも説得力が生まれます。

 デメリット:個別具体的な解決策を求められると微妙

 まあこう書くと酷く見えますが、繰り返し言っている通りESTPに言わせれば受験勉強など「本人がめっちゃ頑張る」以上の解決策などあり得ません。それ以上にあーだこーだ言われても、「悩む時間で行動したらいいじゃん」としか考えられません。

 もちろんしっかりとした個別のアドバイスを求める受験生も数多くいます。受験で成功したESTPは、実際本人もたくさんいろいろな努力や工夫をしてきたでしょう。当時は悩みもたくさん抱えていたでしょう。ですが、言語化能力が高くないので本人の印象としては「とにかく俺は頑張った!」以上に言語化できないことが多いように思います。内省のレベルはお世辞にも高くないので、アドバイスを求められると「とにかく頑張る事!」以上のものが出てこない可能性があります。

 もちろん相手に合わせた計画を立てることもできますが、あくまで一般論の範囲です。生徒が「あなたが素晴らしい大人なのは分かったから、俺にしかない悩みを踏まえた俺にぴったりのアドバイスを教えてくれ」というスタンスの場合はなかなか困惑してしまうようです。

 

 

 まとめ1:ENTPは相手に歩み寄り、ESTPは相手を引き寄せる

 唯我独尊的なイメージのあるENTPですが、問題解決においてはどこまでも他人本位です。相手のニーズをしっかりと捉えて、あくまでのその土俵の中で戦うことに美学を感じます。時にはその洞察力が暴走して相手を置いてけぼりにしてしまいますが、それも相手の立場や状況を推察したいという想いが強すぎるゆえの事です。

 ESTPは周りに「無条件で」自分についてくるように立ち振る舞います。相手の土俵に立とうというつもりは一切ありません。とにかく自分に注意を向けて相手に有無を言わせなくするということに全力を注ぎます。その結果頑張ってくれるのであればそれでいいと考えます。

 まとめ2:ENTPは選択肢を与える、ESTPは選択肢を奪う

 僕は前任と現在別事業所で働く同僚のどちらもESTPですが、どちらともそりが合いません。N/S以外は全く一緒で似た者同士であるにもかかわらず、なぜこうもそりが合わないのでしょうか。

 このエントリーを書いていて気付いたことですが、この対立軸が最も影響しているのではないかと思います。

 すなわち、ENTPはより多くの選択肢を生徒に与えることが最も大事だと感じる一方で、ESTPは生徒に選択肢を与えないことが最も大事だと感じるのです。ENTP(私)からすればESTPのやることは不誠実そのものだし、ESTPからすればENTPのやることは無駄な思い付きばっかりで生徒を迷わせるだけに見えるのかもしれません。

 Tiを持つ似た者同士で目指すゴールが似ているからこそ、お互い「何でわかんねえんだ」と考えてしまうのでしょう。

 

 最後に

 どちらも塾講師にきわめて強い適性を持つタイプだと思いますが、生徒に対するアプローチはかなり異なります。

 最終的にはどこまでいっても目に見えない可能性を重視するN型と目に見える事柄を重視するS型の違いであるように思います。

 生徒に対するアプローチの目的は「生徒と信頼関係を結ぶこと」そのものではなく、学力を向上させることであることは両タイプに共通しているのですが、それだけN型とS型の隔たりが大きいという事でしょう。

 生徒と思想の話だったり悪趣味な話をするENTP(私)の事を見てESTPは不快に思いますし、いちいち誕生日を祝ったり共テ前とか学年末とか事あるたびにイベントを催したがるESTPをみてENTP(私)は不快に思っています。

 どちらもTi優性のドライなタイプなはずなのですが、同族嫌悪とはこうやって生まれていくのでしょう。N型とS型は特に隔たりが大きいということは以前考察しています。もしよければどうぞ

 

fakesam.hatenablog.com

 

 

 他にもいろいろありますが、いったん疲れたのでここまでにしようと思います。

youtuberで見るINTPの特徴

 みんなが想像するようなザ・ユーチューバーはよくわかりませんが、いわゆる「例のアレ」の空気をまとったyoutuberはよく見ます。2ch全盛期からインターネットに入り浸っていると、どうしてもそういう空気から離れることが出来ません。

 今ではインターネットの世界でもNT型的な小難しい不謹慎ネタも少数派になりましたが、そんな中でもそういったコンテンツを供給してくれる人々には敬意を表したいです。

 今回皆さんに紹介したいのはDALTさんという方です。美しいイギリス英語と韓国人も驚くような韓国語、そして中国語まで操るマルチリンガルとして、VRChatで全世界の人々と交流する動画をアップしています。

 それだけでも語学に対する学習のモチベーションを刺激してくれる有益なアカウントだと言えるのですが、そのコミュニケーションのスタイルは非常にINTP的です。

 MBTIは所詮16通りのタイプであって、実際には性格は人それぞれなのですが、稀に「あり得ないほどMBTI通り」という人が存在します。まさにこのDALTさんは動画を見れば見るほど「あり得ないほどINTP」であると感じずにいられません。

 

特徴:不謹慎笑いが大好き

youtu.be

 インターネットにおいてINTPの人口が多く見える最大の理由でしょう。INTPは一般的に避けられるような話題が大好きです。「政治と宗教と野球の話題が一番好き」と言ってもいいでしょう。ここでは中国共産党をこれでもかと言うほどいじっています。そのブラックジョークをまともに受ける中国国民の身になると苦笑いを禁じえませんが、それもINTPが愛される所以です。

 それ以外にも社会信用スコアのミームが好きらしく、ことあるたびに登場してきます。しつこいくらいに連発することもありますが、とりあえず本人が編集していて楽しそうだということは伝わります。

 動画終盤で中国人と話していると唐突に天安門事件が話題に出て空気が凍り付いていますが、DALTさんはそれを受けてとても楽しそうにいじっています。普通の社会ではヒリつくような話題であればあるほど、INTPからすればたまらないのです。

 

 youtu.be

 この動画に至っては、韓国人に対する犬食いじりから始まっています。世界ではアイスブレイクとしてエスニックジョークから始めることはそう珍しくないらしい(私はよく知りません)ですが、少なくとも韓国人は我々日本人と似た世界観を持っているので、自国の文化?をこういった形でいじられることは好まないでしょう。早稲田大学卒のDALTさんであればこういうことも容易に想像できるでしょうが、INTPですから関係ありません。

 周りを置き去りにして「ユーモア」を暴発させてしまうのはTP型の特徴だと言えますが、INTPはより広い範囲が攻撃対象になってしまう傾向にあります。すなわち、STP型であればいじる対象が個人に限定されてるのに比べて、NTP型は国家や民族、宗教と広範囲が対象となりがちなので余計に空気が凍ってしまうのです。DALTさんの動画で空気が場の凍ってしまうのは珍しくないですが、大抵そういうユーモアがさく裂しています。見ている方は面白い(少なくとも僕は)ですが、見ていていたたまれなくなってしまう人も多いかもしれませんね笑

 

特徴:自分のユーモアで人を楽しませられるなら無限にサービスする

youtu.be

 INTPはFe劣性なので感情がないとよく言われますが、元々ユーモアに興味があって人を楽しませること自体は大好きです。特に、自分の知性に他人が興味を持ってくれている時は無限に周りを笑わせようとします。この動画はそれが存分に表れていると言えるでしょう。

 自分がこれまで身に着けたあらゆる知識を使って周りの感情を動かそうとします。周りもDALTさんの知識や見識に驚きつつもそれを楽しんでいて、INTPとしてこれほど楽しい時間はないでしょう。

 冷静になってみると「日本人が韓国人、しかもあまり勉強が得意じゃない韓国人にこういうジョークを言うのはどうなんだろう」と思わなくもないですが、しょうがないです。INTPなので。 

youtu.be

 この動画も非常に面白いです。コメント欄で大人気ですが、このぐにゃぐにゃ猫僕も大好きです。INTPは教養レベルの高い人とコミュニケートすること、また自分が意図した点で驚いたり喜んでくれることが大好きです。INTPは楽しくなると自分の知識を(良かれと思って)垂れ流してしまうのですが、このぐにゃぐにゃ猫はある程度そういうDALTさんのボケを拾ってくれるので、見ていてもほほえましくなります。

 

特徴:他人にいい影響を与えられると嬉しい

youtu.be

 先ほども紹介した動画ですがここでは開始位置を指定しています。ここでは他人が「自分の影響でVRChatを始めた」と分かるととても喜んでいるDALTさんを観察できます。日頃は変なブラックジョークで場を凍らせてばかりいますが、それもこれも(少なくとも本人の中では)他人にもっと学んでほしい、もっと新しい世界を共有したいという気持ちから来ています。こういう部分を素直に表現できるINTPはどんなところでも愛されますね。

 

特徴:相手を置いてけぼりにしがち

 もはやあえて特有の動画を挙げませんが、INTPは自分が面白いと思ったら視聴者(あるいは受け手)を無視して突っ走る傾向があります。DALTさんの動画に共通することですが、英語や韓国語のみで誰かの言葉を引用したり、理解するためにそれなりに高度な世界史の背景知識を必要とするカットが多数登場します。

 英語や韓国語に精通していてかつ近代史に詳しく、さらにNT型であるDALTさんであるからその面白みを理解しているのですが、普通に考えたら大多数の視聴者はついていけないと少し考えたらわかるはずです。INTPは普段のコミュニケーションでも自分しかわからないと理解した上でそういった点を「面白ポイント」として強調したがる傾向にあります。

 NTP型は常日頃自分が興味のある領域にありとあらゆる情報を集めていて、それでも全く持って知らなかった情報に出会うと強烈に興奮します。知識欲が暴発してしまうのです。僕もENTPだから分かりますが、「調べつくした」と思っていた領域で未発見情報が見つかるとそれはもうテンションが上がります。Wikipediaではリンクというリンクに飛びますし、暇があれば図書館に行ったりします。

 そんな感じですから、「自分と同じように視聴者も知らない知識があれば興奮するだろう」と思い込むのです。理解できないというのは一般的にストレスなのですが、NTP型はそれが分かりません。だから結果的に視聴者を選ぶような動画に仕上がってしまうのですが、INTPはそれがあまり理解できません。

 それでも「よく分からんけどなんか楽しそう」と周りから思ってくれるかどうかが、NTP型の運命の分かれ目かもしれません。前にも言いましたが、DALTさんの動画には「よく分からんけどなんか楽しそう」な場面が良くあります。

 

特徴:偏見を持たない。常にフラットな立場

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 INTPは悪趣味なお笑いセンスのため、まわりから「思想が偏ってる」「差別主義的」とレッテルを貼られることがありますが、実際はその逆です。INTPほど先入観を嫌う人種はいません。ブラックジョークはあくまでもコミュニケーションの手段であり、最終的には真にお互いの立場を理解することが目標です。相手のナショナリティや宗教をいじったり、逆にいじられることを通じて両者の間にある「余計な属性」をはぎ取り、本人そのものを理解することに努めるのです。

 DALTさんの動画でもよく空気が凍ったりしていますが、特にこの動画などをみると本人は決して差別主義者ではないということ、むしろその反対であることが分かります。もちろん韓国人に媚を売っているわけでもありません。動画内でよく韓国人の前で「竹島は日本領」と言っています。

 実際は動画でのDALTさんほど極端である必要はないかもしれませんが、こういう相手に対するどこまでも真摯な態度が異文化コミュニケーションでは何よりも重要なのかもしれません。

 日韓関係がどれだけ外形上深化しようが歴史の中には厳然たる事実が存在します。我々の仕事はその事実をいかに解釈するかということですが、最終的にどういう結論に至ろうが少なくともその事実の前には謙虚でなければならないのです。なかなか難しい事ですが、INTPはこの繊細な操作を難なくこなします。

 よくINTPは理系科目に強いと言われますが、僕はINTPは文系、特に人文科学にも適性があるとおもいます。

愛されキャラとしてのINTP

 この記事を書くにあたってDALTさんの動画を見返しましたが、やはりつくづくあり得ないほどINTPだなあと思います。

 INTPは頭がいいとよく言われますが、社会的な実用性にかけては16タイプの中で決して高い方だとは言えません。動画で散々ある通りINTPのユーモアが常に受け入れられるわけではないからです。

 ですが、その知識に対する純真さと他人を喜ばせたいというサービス精神はとても大きな武器になります。

 現に、youtubeの動画でも毎回のようにきわどい話題について議論していますが、全力でそれを楽しむDALTさんの姿を見て少なくない人間が癒されています。小難しい事ばかり考えていてあまり一般受けするタイプではありませんが、一生懸命な彼らはどこかかわいらしいのです。INTPはその知性がフォーカスされることが多いでしょうが、より社会で成功するためには他者から愛される力が必要不可欠だと思うのです。

 僕も同じNTP型として、そういう純真な知識欲やサービス精神を大切にしていきたいなと感じます。隙のないNTP型などあり得ませんからね、その知性に一目置かれつつも、完璧主義に陥らずに自分のおちゃめな点を素直に受け入れることが大切だと感じます。