ENTP、INTP受験生の性格傾向・勉強法・志望校設定

そもそもレアキャラなので指導経験があまりありません。

自律的な性格のため他人の指導を受けるという発想があまりありませんから、ただでさえ母数が少ないことに加え「何となく塾に通う」という選択肢を取りづらいからかもしれません。

なので、基本的にはENTPである僕の記憶とイメージを基に記述していきます。

ネット上のステレオタイプでENTPは「トリックスター」だの「サイコパス」だの言われていますが、受験勉強においては陰キャの王様と言われるINTPとほぼ変わりないと思います。

 

性格の特徴

・学習欲自体は強いが、「受験生だから」という理由だけで勉強に励むことは皆無。どうしても関心度合いに左右されるため勉強時間にムラが生まれやすい。

・そのため文系理系というくくりで興味関心にムラが生まれると国立大学は絶望的。

・ただ興味さえ持てば無限に調べ出すため、「勉強する」という意識がなくても勝手に知識がついていく。

・常日頃から自分が生み出したモデルを完全無欠なものとするため試行錯誤しており、応用力が高い。そのため実践的な問題に強く、(充分な基礎能力を持っていれば)勉強量以上の成果を得やすい。上記の興味関心が少しでも入試に役立つものであればその応用力と相まって絶大な効果を生む。本当に勉強してないけどなぜか模試は悪くないというタイプは大体こういうからくり。

・パターン把握に優れるため理系に強いというステレオタイプがあるが、膨大な知識量から文章の行間を読み取り答えを演繹できるため興味さえ持てれば文系にも有利。

・ただ興味を持たない分野においては当然知識量が人並みなのでいつもの必勝法が通じない⇒だから知識を深めようという発想にはならないので特別なモチベーションが生まれなければ苦手科目は大抵最後まで苦手なまま。受験生なんだから頑張ろうという発想には意地でもならない。

・特にENTPの場合、Siグリップを起こした時の惨状は見るに堪えない。細部にこだわり出し、結果間違えるし時間は間に合わないしでどのタイプよりも期待値との差が酷いことになる。

 

指導法

・「だまされたと思ってとりあえずやっておけ」と諭しても効果はゼロです。「こいつはまともに説明もできない」と軽蔑さえするかもしれません。彼らが絶妙に解けそうで解けない問題を示した上で、この問題を解く上で必要な知識を吸収しましょうと言えば、その重要性を認識します。

・基本的には生意気ですが、自分の考えが論理的に誤っている、あるいは自分の攻略法に不完全な部分があると気付ければどのタイプよりも素直に解決策を求めます。

・また、本人が必要に迫られてなくても論理的なアドバイスであれば多少お節介なものでも素直に従いますしほかのどのタイプよりも感謝します。必ずその根拠を添えるようにしましょう。

・Ti、Neを刺激する指導を行うといいでしょう。考えが甘い箇所を見つけたら「でもそれだとつじつまが合わなくない?」「ほかに選択肢はないのかな?」と投げかけましょう。その瞬間に彼らの脳みそはフル回転します。

・本人に指摘する時は必ず「うっかりさんなんだから♡」というニュアンスを含めましょう。論理の構成が下手くそであると受け取ってしまうと勝手に傷付きます

手順通り問題を解けという指導法が行き過ぎてしまうと、特にENTPはSiグリップを起こしてしまうかもしれません。すなわち、細部に囚われすぎて全体を把握することを放棄してしまうのです。こうなるとNeが邪魔者だと思い込んでしまい、下手くそなSi一本鎗で試験に挑むことになります。一般的な指導法はどうしてもSJ寄りとなってしまいますから、教える側もあまり追い込みすぎないよう気を付けなければなりません。

志望校設定

・Tiで設問を論理的に理解し、選択肢を合理的な理由から絞り込めるため、マーク式試験に絶大な優位性を持ちます。対策が十分でない場合も、Neを駆使してあらゆる手がかりからアプローチできるので非常に強いです。

・ただ、Siが比較的苦手なことから本文から書いてあることを素直に読み取れないので記述式問題には苦戦するかもしれません。もっと正確に言えば本来多少苦戦したとしてもTiとNeで対応可能かもしれませんが、国立の記述試験は結局のところ学んだことを「正確に」応用することが求められますので、自己流の解釈が得点に結びつかないことを恐れて比較的苦手とするでしょう。

・上記の理由からマーク式であり、かつ(問題がひねくれすぎた結果)独創的な解法を要求することの多い早慶の入試傾向には圧倒的な相性を示すでしょう。もちろん入試科目に興味を持ってくれればの話ですが。

・特別なモチベーションを維持し続けることができれば、結局は正確な理解を求められているに過ぎない上位国立大学にも、知識量に加えてTiをぶん回すことで比較的合格しやすいと思います。最上位国公立だと問題で正確な理解に加えて洞察力を求められるので、逆にTiとNeが猛威を振るいます。

・ただ、特別なモチベーションもない、入試科目に興味の薄いINTP、ENTPの場合は受験勉強を始めても地方国公立はもちろん日東駒専の入試問題にさえ苦戦するでしょう。それでも共通テストは割とうまくいったりするかもしれません。

・「自分は賢い」「自分は頭がいい」ということにこだわることが多いです。なかなか成績が上向かない場合は入試科目に興味を持たせることから始めなければなりません。理解できた、納得できたとなれば一気にやる気になることも多いので、辛抱強く彼らのエンジンを刺激していきましょう。覚えてないと始まらない単語や基本的な公式をこちらから提示したうえで、「本人の応用力で問題を解けた」という感覚を味わわせることが大事です。そこで初めてまじめに知識を蓄える大事さに気付きます

・そもそもそこに気付く機会がなく結局未完の大器で終わる事も多いですが、塾に来ている時点で根幹のモチベーションはそれなりにありますから、あまり気にしたことはないです

 褒めてばっかりになりましたが、大事なのはあくまで心理機能の話であって個人の能力は別だと言うことです。力不足なNTPであれば、参考書や授業で得た知識を独自理論で勝手に取捨選択することがあります。結果受験期終盤になって全然基礎が固まってない事に気づくと言う事がないように、あまり信頼はしないようにしましょう

 

このページが良く見られているらしいので、改めてNTPについて考察してみました。こちらもご覧ください

 

fakesam.hatenablog.com