ENFP受験生の性格傾向・勉強法・志望校設定

 そもそも直観型の数は多くありませんが、NFPたちはそれなりに見る気がします。中学校レベルであれば勉強はどちらかというと得意な方だったケースが多いため進学を考えやすく、またNTPと違って自立心が低いというところから、塾に来やすいのかもしれません。

 一般的に彼らは好奇心が強くマイペースな考えを持っているという本質的な部分はそこまで変わりませんが、外面への表れ方が全然違うのでタイプ別に細かく考えていきます。

 まずはENFPからです。INFPは次書きます。

 

性格の特徴

・とにかく集中力が足りないため勉強量を確保させるのが至難の業。

・Neによるアドリブが利くので予想以上に実践だと結果を残すことが多いが、それが災いして調子に乗りさらに努力から遠ざかる。

・第三機能Teであるため目標を高く設定しがち。言いっぱなしで最後まで努力が伴わないこともザラだが、Fiとの調和が取れて腹が決まれば一生懸命頑張る。メイン機能のNeは元々受験に有利な知覚機能なので、こうなるとなかなか強いし、努力が中途半端でもなんだかんだギリギリ妥協できるような結果が出ることも多い。

・興味を持つとNTPと同様我を忘れたように調べまくるが、NTPと違って論理の緻密さには興味がないので、情報の集め方があまりにも無軌道。だから深い洞察までは及ばない。そして3日後には全部忘れている。

・Siグリップを起こしたときはENTPに負けず劣らず悲惨。ただあっちは受験勉強で最重要だと思われるTi使いなので自信を取り戻すチャンスが多いが、ENFPは元々メンタルも大して強くないので一度落ち込んでしまうとなかなか復活できない。

指導法

 正直言って指導の難しさは16タイプでかなり上位です。ENTPの僕としては努力が苦手な一方で地頭の良い彼らを見るとNeが反応してつい可能性を感じてしまいますが、一生懸命アドバイスしたとしても彼らは彼らで別方向にNeが働いて、1時間もたつとネットで勉強の必勝法を探し出し、「こっちの方が自分には合ってる!」と考えます。

 で、後日こちらが一生懸命考えたアドバイスを全く実践してくれなかったことを知ってがっかりするという経験は僕にも数えきれないほどあります。

 それでも彼らがその必勝法なるものに頑張って取り組んでいればいいのですが、ほぼ確実にそれもしてません。勉強についてはどれだけ熱い言葉をかけてもそれだけでは全く効果はありません。無制限に甘えてくるので、ダメな点は適宜指摘しなければなりません。一応Te持ちなので、自分の甘えが通用しないとなると落ち着いて現状を再認識して、なんとか持ち直せないかと努力することがあります。

 かといって考えの稚拙さをあまりに強く指摘すると、Fiの必殺技である「からにこもる」が発動する可能性もあります。

 幸いプライベートな悩み話は積極的に持ち掛けてくれるので、そこには全力で共感を示しながら「でも受かったらあいつも君に文句言えなくなるんじゃない?」とTeを刺激していくなど、四方八方からモチベーションを上げましょう。10言えば1くらいは返ってくるかもしれない……と思うのは禁物で、普通に全く刺さらないこともあります。正確に言うとその時は心の底から納得していますが、すぐに違う可能性を見つけてアドバイスされたことをなかったことにします。

 「前話したことと違うだろ」と言うと忘れたふりをしますが、別に忘れているわけではありません。逃げ道をふさぎ切れば観念して少し集中するので、100でも1000でも言い続けなければなりません。

こういう取り組みがうまくいって「何が何でも合格する!!」となってくれたら、自分から勉強に没頭してくれるかもしれません。ENFPを成長させるためにはメリハリの利いた接し方がとても大事です。

志望校設定

 NTPほど自分の本質的な知性に自信を持っているわけではありませんが、「自分はそれなりに要領はいい」という自覚を持っていることが多いです。なので、ドカンと旧帝早慶狙いをぶち上げることはそう多くないですが、それでもそれなりのラインを示してきます。具体的には「頑張るんだからマーチは行きたい」と言うことが多い気がします。大学定員厳格化以来マーチも立派な超難関校ですが、そういうことは気にしません。

 自己認識が悪い方向に下手くそですから、努力量が足りないことにあまり気付きませんので、一般論より厳しい伝え方をする必要があります。基本的に頑固ですが、上述したように日頃のコミュニケーションにちゃんと気を付けていれば、しっかり刺さるかどうかは別として意外と話を聞いてくれます。Fiをうまく利用していきましょう。

 例えば「君はマーチ志望かもしれないけど今の努力量では日東駒専も怪しいよ」と言うのではなく「大東亜も怪しいよ」と伝えることです。間違っても「今の通りしっかりやればニッコマは大丈夫だしマーチもワンチャンあるよ」と言ってはいけません。自己認識においてNeを徹底的に封じてTeを呼び起こす必要があります。

 なんか悪口ばっかり書いてきたような気もしますが、なんだかんだ応用力は高いです。本来の個人的な能力やモチベーションなどを勘案しながら着地点を模索して誘導してあげることで、それなりに結果を残してくれるかもしれません。第一志望については彼らの意見をなるべく聞いてあげることです(正論はいりません!)。会話の中でこっそりと妥協点を探し出して、そこから2ランク上の大学を目指してもらうことで、無事妥当な学校に合格してもらうという戦略はかなり有効だと思います。